「声がよく通る」姿勢がある


 

テレビなどで、プロ歌手が歌っている姿を目にした事があると思います。

 

プロ歌手は、お客さんを楽しませたり、歌を表現するために、身振り手振りを加えながらパフォーマンスしています。実に、説得力があり、立ち姿もカッコイイです!歌っているジャンル(ロック、ポップス、ヒップホップ、ジャズ、演歌・・etc)にもよっても、その動きやシルエットは変わってきます。

 

あんな風に自由に動きながらも、しっかり歌えるのには、理由があります。

 

それは、「体の軸が通っている」からです。

 

歌に限らず、物事には、「基本姿勢」というものがあります。

その動作をスムーズに行なうために最も適した姿勢です。

 

歌にも、それがあります。

プロは、基本姿勢を軸として(保ちながら)自由にアレンジをして曲に合わせて動いているのです。

 

それでは、歌う時の「基本姿勢」のチェック項目をお伝えします。

どなたでも簡単にできるポイントなので、ぜひ、実践してみてくださいね!!

 

 

①全身が脱力している状態である。

→これはやや誤解を生みやすいので、詳しくお伝えしますと、「何かに構えないで自然と立つ」という事であり、決して、猫背で“だらーん"としてやる気がなさそうに見える格好ではありません(笑)脱力は、しようと思ってできる事でもなく、「何も意識しない(構えない)」日常的な事なので、難しく考えすぎず、と思っていてください。

【効果】歌の雰囲気に良い影響を与えます。リズム、音程、共鳴、が良くなります。

 

 

②バランスのよい安定した状態である。

→具体的には、左右肩幅くらいに足を広げ、背筋を伸ばし胸を張り、目線は真っすぐ。身長を測るときのような姿勢が分かりやすいイメージです。(足だけは閉じないで。)重心は「ほぼ真ん中」でOKです。少しくらい押されても倒れないように、腰回りに、しっかり重みを感じて立ちます。

もしかしたら、「つま先」や「かかとに」体重をかけて・・と耳にした事がある方もいるのではないかと思いますが、それも間違いではありません。要は、声を支える部分(丹田)に力を加えたいためなのです。歌っている時は、硬直せずに、多少前後に体重移動をしながらでOKです。

【効果】腹式呼吸がしやすくなる。(ロングトーン、ハイトーン、声量アップ)見栄え、説得力、

深い響きの声が得られる。

 

 

③あごは、程よく引く。[重要]

ココが大事です!基本、あごは、少し引き気味にします。(証明写真を撮るときのようなイメージ)引きすぎて、気道が狭くなったり、あごや首まわりに力が入らないように注意します。

ツバを呑み込んでみて、のどにストレスを感じるようですと、引きすぎNGです”

高音で顔をあげて歌いたくなりますが、「のどの脱力感」を得られる前に、そうしてしまうと、

ほぼ間違いなく、のどに力が入ってしまい、高音が出しづらくなります。

【効果】のど」の力み改善、高音発声、気持ちのリラックス(冷静さの維持、余裕を維持)

今回、お伝えしました3つのチェックポイントを確かめながら歌っていくと、「声がよく通る」事が

実感できると思います。②③は、初めは、「窮屈で歌いづらい」と感じる方もいると思いますが、慣れてしまえば、逆のスタイル(肩をまるめて、顔をあげる)で歌う事が、いかに、発声のジャマをしているかが分かってくると思います!

 

この基本姿勢で歌う感覚が分かったら、プロ歌手のように、自由に動いてアレンジしてもOKです♪

 

歌を始めたばかりの方、これから始めようと思っている方、思うように地声で高音が出ない方は、

ぜひ、この「よく声の通る」基本姿勢を作ってから歌ってみて下さい。

 

 

仙台ボイストレーナー KAN☆

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