歌は、ひとつの物語(ストーリー)です。
ドラマや映画もそうですが、私たちは、すでに、出来上がった作品を見たり聞いたりしています。それは、視聴者を喜ばせるために、作り手が工夫をして、「場面の変化、サプライズ、パフニング、予感や期待などを思わせるシーン」を織り交ぜて、退屈することがないように考えて作ってくれています。何回見ても、飽きない作品ってありますよね!
歌も、いざ、歌うとなった時には、曲の流れ&構成(どんな感じで始まり、どこで一番盛り上がって、最後はどんな雰囲気で終わるのか。)は、すでに決まっているので予測ができます。
予測ができているという事は、準備ができます。
「道」に例えてお話をしてみましょう。
あなたは、自転車をこいで進んでいるとします。すると、少し先に、高い登り坂が見えてきました。「どうしますか?」
きっと、徐々に、車輪の回転数を上げて、勢いをつけて、楽に坂を登れるように準備を始めると思います。また、大きなカーブが見えてきたら、ブレーキをかけてスピードを調整し、スムーズに曲がれるように準備をするでしょう。
そう! 先が見えていれば、上手く進んでいけるように、準備を始められるのです。
はい、それでは、話を歌に戻しましょう♪
よく、「サビ(曲の聞かせどころ)」に入る前部分から音程が上がって、盛り上がり、サビに突入する、という曲があります。盛り上がる事は分かっているわけなので、準備として徐々に、声の音量を上げていく事ができますよね。 そして、ここで重要なのが、音量を上げ始めるタイミングです。
生徒さんでよくありがちなのが、タイミングが遅くなってしまい、音量がピークに達する前に、サビに入ってしまうパターンです。(どうなるか?→ サビが、盛り上がりきらずに終わってしまいます。そして、なんかサビを歌うのが、つらく感じます。)改善策は、準備をもう少し早めに始めること。そうすれば、しっかり、頂上まで登れますよ!
結果的に、サビは、頂上から余裕を持って、降りてくる(歌ってくる)事ができます。(☆これが、余裕の印象を与えます☆)こういった構成の曲は、「サビから頑張んばろうと思っていても、時すでに遅し。。」というなのです。
サビは、その前の勢いを、ちゃんと利用できれば、「楽~に」歌う事ができます。
まとめますと、
「歌う時は、自分が歌っている時間の少し先をみて歌うことが大事」です。
いま歌っている部分と同じ時間軸のことを考えていると、準備が遅れて、テンパります""。
必ず、少し先をみて、聞いている人の先回りをしておきます。
そうすれは、聞いている人を、曲の世界に、あなたが余裕を持って、誘導し進めて行くことができます。
仙台ボイストレーナー KAN☆