「声をひっくり返す=裏声」
歌の表現方法として、よく使われる手法の一つです。
この裏声を使うとき、
「意識して、わざと使っている場合」と「単に、高い声がでないから使っている場合」とでは、
その効果が大きく違ってきます。
まず今回は、裏声の時のメカニズムから、お伝えしましょう!
ちょっとだけ、マニアックなお話になりますが。
喉にある、声帯を動かすために、働いてくれる筋肉のなかで、
地声を出す時に、主に働く筋肉を「甲状披裂筋」といいます。
裏声を出す時に、主に働く筋肉を「輪状甲状筋」といいます。
この2つの筋肉は、一方が完全に休憩して、もう一方だけが働いているという事ではなく、
お互い比重を変えながら、バランスを取って働いています。
なので、「主に働く・・」と書いておきます。
地声から裏声に変えるとき、声の音量が、ガクン・・と落ちてしまう方は、そのバランスを
急に変えすぎているために起こります。
「地声→裏声」への移動がなめらかな方は、この筋肉の使い方が上手で、
声の音色もグラデーションのように、スムーズ、かつ、自然に変えていく事ができます。